観る将から指す将へ〜藤井聡太とどうぶつ将棋〜

主に藤井七段さんのプロ棋戦の棋譜の解説と、自分のどうぶつ将棋を元に振り返り兼勉強をやっていきます!

加古川青流戦 都成竜馬 四段 対 藤井聡太 四段(2017/07/11)

本局は解説者泣かせの一局であった。

 

序中盤は都成四段が優勢に進めていたものの、終盤に誰の読みにも無い手を繰り出す。

まさに気が付けば勝っていた、といった一局だ。

 

解説の棋士

藤森さんと勝又さんが「マジか!」「藤井くん人生2周目だから…」「よい子は真似しちゃダメな手」「都成さんは何が悪かったの?」「相手です」「チャック開けたら大山先生出てくる」「人外な子」と終始驚きと喜びに満ちた楽しい解説でした

 

いやいやいやいや

何が悪かったの?>相手です

って解説じゃないやん(笑)

 

さあ、評価値を見てみよう

評価値がピーンとはねあがっている。これは94手目の局面。

中盤も難しいところで、藤井四段が攻め込まれているところだ。

評価ソフトによると、都成四段の攻めを少し余していて、藤井四段が良かったようだ。

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しかし、この飛車移動が悪かったか。

ソフトの評価が大きく上がった。

これは先手を+、後手(=藤井四段)をーで表示しているので、グラフが上に行くと藤井四段が不利になっていることを意味する。

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さて、一気に評価値が揺れるところを見てみよう。

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+500点あたりから、一気にー2000点に

まさに何があった、という感じだろう

藤井四段がタダのところに桂馬を捨てた局面が106手目

ぱっと見はただなので取ってしましたい。

しかしこれが毒饅頭

これを取った都成四段はマイナスに突き落とされる。

 

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この組み立ては見事としか言いようがない。

ふつうは取る、この桂馬は。

取った後が難しい。なんでこんな勝負手が指せるのだろう。

 

がくーんと評価値を落とした後は華麗に決めて藤井四段が勝利

確かに解説者泣かせの一局となった。

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Twitterでは様々な声が挙げられている。

https://togetter.com/li/1129027

 

ファンもプロも驚愕する勝利であった。