棋王戦(屋敷九段vs糸谷八段)
独創的な二人の対局
やはり普通の将棋とは少し違った
角換わり腰掛け銀の出だしだが、四間飛車のようにも見える。
さあ、屋敷九段から仕掛けた局面。
糸谷八段も4五歩と反発していく。
銀を引くが局面は落ち着かず、屋敷九段は手持ちの角を手放してさらに攻め込む。
次2四歩からの強襲がある!
そして実際にそういう展開になった。
受けるにはこの角の一手だ。
細かい折衝が行われていくが、角と金+と金の互いに主張のある展開となった。
3一のと金が活かせるかが勝負のキモだろう。
しかしこういう勝負のさなかにも玉を囲っていくのは流石プロである。
やはり屋敷九段としては2筋を突破できるかがカギだ。
そして渾身の一手が出た。
飛車に当てられた局面でと金を捨てる一着!!
取ると屋敷九段の飛車がなりこめる。
飛車の取り合いは糸谷八段が不利だろう。
さらに渾身の一手。
今度は銀当たりに構わずと金を活用していく。
同飛なら3四歩から桂馬を取った後に飛車あたりになる仕組みだ。
そして取り合いになる。
激しい局面になったかと思いきや、じっと玉の懐を広げる一着。
し、渋い。。。
6六桂を受けているのも見逃せない。
しかし勝負は終盤戦。
激しい駒の取り合いとなる。
どちらの攻めが速いのか。
屋敷九段のこの銀のひっかけは厳しいように見えるが。
持ち駒の少なさだけが気がかりだ。
さあ最後の難所。詰むや詰まざるや
6六銀と出て上下から挟撃体制だ。
しかし糸谷八段の上部が馬で手厚くなった。
この局面で屋敷九段の投了となった。